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先日、神戸ファッション美術館で開催されている「BORO(ぼろ)の美学 ―野良着と現代ファッション」へ行ってきました。
BOROというと近年では美術品として世界中で人気が高まり、多くのデザイナーにインスピレーションを与えていますが、もともとは北国の女性たちの物を大切にする思いや家族を思う気持ちが一針一針にこめられ、積み重なって生まれた美しさの結晶です。
今回の展示では、現代のファッションと田中忠三郎氏が収集した青森の人々が何十年、何百年かけて守ってきた文化を見ることができました。

私は、母が古い着物を収集していたので、中学生ぐらいの頃には古今東西の素晴らしい手仕事を触って感じることができる、今思えばとても贅沢な環境で過ごしていました。
そんなわけで美しいものや素晴らしい手仕事にはある意味慣れているようなところがありましたが、学生時代「古民藝もりた」で一片の襤褸に出会い度肝を抜かれました。
今でもKIMONO fabricとして襤褸が一番美しいと感じます。

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田中忠三郎氏のコレクションは圧巻。
まだまだ書きたいことも語りたいこともたくさんありますが、百聞は一見にしかず。
会期があと数日ですがご都合がつけばぜひ足を運んでみてください。

名もない津軽の女達よ,よくこれほどのものを遺してくれた。(柳宗悦)

西、東、三縞、3つのこぎん刺しも展示されています。

神戸ファッション美術館「BORO(ぼろ)の美学 ―野良着と現代ファッション」

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